木須川の洞門

所在地:栃木県茂木町

須川の洞門
この洞門は茂木町牧野と小深の境界を南流する木須川の蛇行部をカットする形で掘削された河川のトンネル。
須川那珂川中流に、北から注ぐ小河川。
この中流域は河床が緩慢に隆起したので、入蛇行の地形が多い。
須川自身もこの付近で大きく蛇行し、那珂本流にも近いので、後者の泥濫時には逆流して来て被害が大きかった。
そこで小深等の住民が組合を作り、長峰山の下を潜る洞門を計画。事業費四四二四円を集めて、明治四四年(1911)工事開始、大正二年ようやく完成。
その間安山岩質の硬い岩石であったので難行。
火薬等を使ったので、死者一名、負傷者も出た。
規模は長さ四七m、幅一五m、高さ二.六mであった。
その結果水田一.五haの美田を得、道路も改修され、河北の農民に多大な恵みをもたらした。
大正六年には東方に記念碑が建った。
(説明板より)

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須川の洞門 下流から撮影